◆憧れの世界へ◆Personal History②
基礎を学ぶため、まず東京の服飾専門学校に入学します。
課題に追われる毎日でしたが、憧れていた世界をぐっと近くに感じ、
好きなことをやれているからか、OL時代に感じていた閉塞感が消えていくのを感じました。
卒業後、いよいよ夢の渡英です。
誰も知り合いがいないロンドンでしたが、ラッキーなことに、
イギリス人デザイナー3人とフラット(アパートメント)をシェアすることになりました。
一人は数年前に亡くなりましたが、女王陛下から勲章もいただいている、
私が学んだ美術学校で、MA(修士)コースの名物ディレクトレスとして活躍した女性です。
彼女のセンスが反映されたとてもおしゃれなフラットでした。
最初は本当に言葉に苦労しました。
ネイティブの英語がなかなか聞き取れないのです。
でも、わからないながらも一緒にいるうちに、
なんとなく聞き取れるようになっていきます。
そして、憧れのジョン・ガリアーノが学んだ美術学校での日々。
ガリアーノを知る先生、
ガリアーノのアトリエでバイトしている同級生、
卒業生でもあるデザイナーの同居人に刺激を受けまくります。
日本とは違い、ユニークさを良しとする、
良いところを誉める教育スタイルが
日本で何となく窮屈さを感じていた私に開放感を与えてくれました。
「私は私のままでいいんだ」と心から思えるようになりました。
純粋に学ぶ楽しさを実感する毎日でした。
この時に、人には必ずその人にとって居心地の良い居場所があるんだ、
辛い場所に無理してい続けることはないんだ、
そう思いました。
そして、そう思えることができたなら、
もう、どこへ行っても大丈夫だと。
せっかくだからロンドンで働きたいと
先生に相談したところ、
「日本人だから、日本人デザイナーのところが良い」
と、日本人デザイナーのブランドを紹介され、コンタクトをとりました。
折りしもロンドンコレクションで猫の手も借りたい状況だったため、
アルバイトとして雇っていただけることになりました。
ここでロンドンコレクションを経験します。
使い走りから、なんちゃって通訳まで、なんでもやりました。
そしてなんと!このシーズン、当時はまだロンドンでコレクションを発表していた
憧れのジョン・ガリアーノのコレクションを見ることができたんです!
前年、Designer of the year を受賞して、乗りに乗っている時期で、
初めて生で見る、ガリアーノのコレクションの素晴らしさに感激して、
思わず涙がこみ上げました。
ナオミ・キャンベルのキャットウォークを生で見たのも初めてでした。
彼のアトリエでアルバイトしていた クラスメートがチケットを取ってくれたんです。
(のちに彼女は有名なデザイナーになり、ルイ・ヴィトン等ハイブランドともコラボしています)
彼女は、プレスキットなど、ノベルティグッズもいろいろとプレゼントしてくれました。
今でも大事に保管してあります。
ジョンは、とても気さくな人で、気軽にサインもしてくれました。
わたしは彼のサインを2枚持っています。
2枚ともフレームに入れて今も飾っています。
(1枚は昨日アップした写真です。)
その後、アルバイト先のブランドでショーに出演していたモデルさんに
自分の作品のモデルをお願いして、
カメラマン、ヘアメイクを探して、作品撮りをしました。
この写真はその中の1枚です。↓
そのブック(作品集)を持って、
VOGUEやELLEなどの雑誌社、
Brownsなどのセレクトショップを売り込みにまわったのは、
得難い経験でした。
とても印象に残っているのは、そんな一流の雑誌社、ブティックが、
無名の駆け出しのデザイナーの作品をちゃんと見てくれたことでした。
そうはいっても、そんなに簡単に道は開けず、
だんだん焦りも出てきた頃、
とても信頼している日本人の友人から
「自分ではまだまだって思ってるかもしれないけど(ロンドンで)十分頑張ったと思うよ」
と声をかけられ、ふっと肩の荷が降りたように感じました。
次の段階に移る時期かもしれないと、
帰国を決意しました。
帰国後、いろいろな人にブックを見ていただいた中で、
気に入ってくださった著名なデザイナーさんのオフィスに職を得て、
デザイナーとしての一歩を踏み出しました。
東コレ、パリコレなどメインのコレクション以外にもショーが多く、
オペラの衣装デザインなども手がける華やかな職場で、
ライセンスビジネスなど様々なことを勉強させていただきました。
とてもラッキーなキャリアのスタートだったと感謝しています。
退社後、イラストを描いたり、
知人の紹介で、デザイン画のコレクションを
当時のバーニーズ・ニューヨークのバイヤーさんと社長さんに見ていただいたりもしました。
その後、何社かを経て、知り合ったメーカーさんの協力を得て、
いよいよ独立することになったのです。
次回へつづく
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