昨日の夜、なぜだかふっと、
今まで出会った人達に対しての感謝の気持ちが湧いてきました。
私はとても出会い運が良いんです。
恵まれていると思います。
ロンドン留学時に出会った人たちは、
今のわたしの礎を作ってくれたと言っても過言ではありません。
それほどの大志があるわけでもなく、
ただ好きだから、と飛び込んだ世界。
ジョン・ガリアーノに憧れていた私は彼が卒業した学校に行きたくて、ロンドンに行きました。
ラッキーなことに、フラット(アパートメントのこと)シェアすることになったデザイナーさんたちは、その学校の卒業生で、その中の一人は後にその学校の名物教授として有名になり、VOGUEに取り上げられたり、女王陛下からOBE勲章を受勲したりしました。
残念ながら、その数年後に亡くなってしまいましたが。。
同級生には、その後ルイ・ヴィトンなどの大きなメゾンとコラボしたり、デザイナー、アーティストとして活躍する人もいました。
当時、彼女はジョン・ガリアーノのアトリエでアルバイトをしていたので、彼の大ファンだった私のためにコレクションのチケットを取ってくれて、私は初めて彼のコレクションを生で見ることができました。忘れられない経験です。
ガリアーノのアトリエに遊びに行ったこともあり、彼にも何度か会っています。とても気さくで、仕事熱心な人でした。
そんな誰が見ても才能があるとわかる人たち、
本物に触れて、私の意識も変わっていきました。
それまでは好きだから、なんとなくファッションに関わる仕事ができたらいいな、
くらいに考えていましたが、
自分だからできることをみつけたい、磨いていきたい、と考えるようになりました。
これほど長くファッションに関わる仕事を続けていられるのも、
その時があればこそだと思っています。
帰国後も、様々な出会いを通じて、
人からは「すごいね」と言われるような経歴を持つことができました。
今の私があるのは私に出会ってくれた人達のおかげです。
出会いが人を作ります。
人は出会う人、環境でどんな風にも変われます。
そして、モノ、服にも出会いがあります。
ファーストファッションの台頭で、
プチプラでおしゃれが楽しめるようになったのは、
良いことだと思います。
ですが、そればかりというのも寂しいと思います。
値段が安いということは、
素材も仕立てもそれなり、ということです。
(機能性衣料はまた別ですが)
やはり、一度は背伸びをして良いモノ、本物を身につけてみて、
なにが違うのかを実感して欲しいです。
これは人から教わるものではなく、
自分の感覚で覚えていくものだと思います。
普段、質の良いモノを使っていると、
質が落ちたときに、すぐに気づきます。
逆の場合、
つまり、それなりのモノばかり使っていると
良いモノを使っても、すぐには良さがわかりません。
ですが、しばらく使い続けた後、以前使っていたそれなりのモノに戻ると
違いがわかるんです。
こんな話を聞いたことがあります。
骨董屋に丁稚が入ると、とにかく本物だけを見続けさせるそうです。
そして、慣れてきた頃に偽物を見せると、
なんとなく違和感を感じ、違いが分かるようになるのだそうです。
本物がわかる人は偽物がわかります。
その逆はありません。
それなりのモノばかりを見ていると
質の高いモノを見ても違いがよくわからないんです。
身の丈に合わない生活をする必要はないと思いますが、
良いモノを見る目を養うのは大切なことだと思います。
そして、良いモノを知った上で、
選択としてプチプラを楽しむ、という方が
「豊か」だと思うんです。
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